7321人が本棚に入れています
本棚に追加
/538ページ
体がフワッとした気がして、俺はとっさのにベッドの端に手を掛けた。
寒い。冷たい。堅くてゴツゴツした感触。
目を開くと薄曇りの空――
棚に頭をぶつけない為の判断…というか癖だった手と腕に、ぐっと力が入る。
スローに回転する景色の中で急速に覚醒していく意識。
ブラン、とでかいボルトで固定された鉄筋に捕まった身体が揺れる。
あり?
なんだここ?
妙に冷たい風。見下ろすビル群。
コンクリートの地面…。
そして、特徴のあるカラーリングの鉄塔。
なんで…俺、
東京タワーの鉄骨にぶら下がってんの?
理解できん。
てか自分重い。
足元何もない。ブラブラ。
「え、マジで?」
風が冷たいおw
いや、重点的になんか指が冷たいwww
助け?視界の範囲に誰もいないし声も聞こえない、オワタw
でも慌てない。夢だもの。
マジなわけない。
だって仮にですよ、仮に俺が夢遊病だったとしても、エレベーターや階段でこんな所まで来れないものw
夢の中なのに慌てるっておかしくね?
目が覚めたら自嘲するだけだぜ?バロスwww
最初のコメントを投稿しよう!