プロローグ

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体がフワッとした気がして、俺はとっさのにベッドの端に手を掛けた。 寒い。冷たい。堅くてゴツゴツした感触。 目を開くと薄曇りの空―― 棚に頭をぶつけない為の判断…というか癖だった手と腕に、ぐっと力が入る。 スローに回転する景色の中で急速に覚醒していく意識。 ブラン、とでかいボルトで固定された鉄筋に捕まった身体が揺れる。 あり? なんだここ? 妙に冷たい風。見下ろすビル群。 コンクリートの地面…。 そして、特徴のあるカラーリングの鉄塔。 なんで…俺、 東京タワーの鉄骨にぶら下がってんの? 理解できん。 てか自分重い。 足元何もない。ブラブラ。 「え、マジで?」 風が冷たいおw いや、重点的になんか指が冷たいwww 助け?視界の範囲に誰もいないし声も聞こえない、オワタw でも慌てない。夢だもの。 マジなわけない。 だって仮にですよ、仮に俺が夢遊病だったとしても、エレベーターや階段でこんな所まで来れないものw 夢の中なのに慌てるっておかしくね? 目が覚めたら自嘲するだけだぜ?バロスwww
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