第一章 こっくりさん

3/12
前へ
/54ページ
次へ
円堂「・・・秋の好きな人聞いて言いか?」 南雲「あ、お前秋ちゃんのこと好きなんだな。ヒューヒュー♪」 豪炎寺「木野か。」 円堂「豪炎寺、もしかしてお前も・・・!」 豪炎寺「いいや。俺のマイハニーは夕香だけだから。」 鬼道「・・・相変わらずのシスコンだな。」 鬼道が、本気できもいものを見るような目で見ていたが、そこは気にしない。 南雲「そんじゃあ、早速。」 みんな「「「「こっくりさん。こっくりさん。秋(ちゃん)の好きな人を教えてください。」」」」 しかし、指先の10円玉は、ピクリともしない。 円堂「あ・・・あれ?」 鬼道「動かないな。」 豪炎寺「フッ。やっぱり迷信だったん――― そう言いかけたそのときだった。10円玉がゆっくりと動き始めたのだ。 みんな「!?」 南雲「お、おい。誰だよ。動かしてんの!」 きっと誰かが、ふざけて動かしてるに決まっている。と俺も思ったが、 鬼道「俺では、ない。」 豪炎寺「俺は、違う。」 円堂「俺でもない。それに、俺が動かして何のメリットがあるのさ!」 否定するみんなの顔は、どれもあやしく見えた。 南雲「お、おい。なんてさしてんだ?」 みんな「「「「・・・・え・・・・ん・・ど・・・・う。・・・ま・・も・・・る。」」」」 みんな「おぉ!!よかったじゃん、円堂!!」 円堂「よ・・よしゃぁぁ!!」 ―――― それから、俺たちは、いくつかこっくりさんにきいた。 鬼道「そんじゃあ、もう聞くことはないな。」 豪炎寺「ああ。これといって特にないな。」 南雲「ミーツー。」 円堂「俺もないんだよな。」 豪炎寺「そんじゃ、これで終わりだな。」 気が抜けた。俺は、とっさに10円玉から指を離した。 パッ 円堂&鬼道&南雲「「「あ・・・・・・・・・。」」」 南雲「え、豪炎寺。お前、何しちゃってんだよ!」 豪炎寺「何怒ってんだ?」 円堂「知らないのかよ・・・。こっくりさんを返す儀式をやんないとな・・・。」 豪炎寺「な、何だ?」 鬼道「こっくりさんを帰らす儀式をやんないとな、こっくりさんに取りつかれて、呪われる。」 ノロワレル・・・・・・?
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加