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「あの男知り合い?」
「・・・・あたし・・・」
「汗がすごいよ?どうした?」
祐輔はチャリを止めて近づいてきた。
「あたしあの男に前に痴漢に合って・・・あっちは覚えてないかもしれないけどびっくりして自転車でひっくり返って・・・」
「え?」
「ごめんなさい。思いだしちゃって・・・」
「白井さん、そのこと家族に言った?警察には?」
正美は首を振った。
「その頃、お母さんはお父さんの介護してて言えなくて心配させたくなくて・・・言えなかった。」
「白井さん・・・・」
「行こう・・・もう・・大丈夫だから。」
正美はチャリをこぎはじめた。
祐輔も黙って後をついてきた。
「家、ここだから。ありがとうございました。」
「白井さん、また送るからシフト入ってるときは下で待ってなよ。」
「・・・いいです。大丈夫だから・・・」
「でも危ないよ。あの道以外、帰る道ないんだろ?」
「でも迷惑かけちゃうし・・・」
「白井さん!!!」
「は、はい!!」
「もっと18歳の女の子らしくしなさい!!」
「へ?」
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