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『いいよ~じゃあね❗』
この彼氏にはまったくと言っていいほど恋愛感情がなかったため、晴奈は泣きもしなかった。
正直、“愛してるよ”“大好きだよ”。
晴奈は自分が寂しい時にただそんな言葉がほしかっただけ。
言ってくれるなら相手は誰だっていい。
誰かが晴奈を必要としてくれている……。
それが常に晴奈の心の支えだった。
あと、何となく、彼氏がいないことが恥ずかしいこと……。なんて考えがあったのかもしれない。
またすぐに化粧に戻る。
コテが温まったのを確認して慎重に巻いていく。
チャララ~
『おまえって最低だな』
はぁ……。
『ごめんね』
それだけ打って送った。
これ以上もう彼氏からメールはこなかった。
この時、彼は晴奈にとって“元カレ”になった。
チャララ~
「次は誰~……」
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