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駅の階段を駆け上がる。
はぁはぁと息を切らせながら改札へ急いだ。
「あっ優衣~❗」
「晴奈~❗」
改札の前で大きく手を振る友達。
その友達は優衣(ゆい)。
優衣とは小学校、中学校と一緒だったが、仲が良かったわけではなかった。
ただ同じ中学から同じ高校に行くのが優衣だけだったので朝一緒に行く約束をしていた。
「っていうか、晴奈スカート短くない⁉初日からだと目付けられるよ?」
晴奈のスカートを見ながら目を真ん丸くしている。
優衣はもともと真面目で、スカートもきっちり膝よりちょっと上くらいだった。
「え~そんなことないよ!学校行けばみんな短くしてるよ!」
明らかに引いている優衣を横目に、電車に乗り込み電車の中を見渡した。
あ~あの子同じ制服だぁ。
あ~あの子可愛い!
同じ学校の制服を着ている子を見ながら1人でニヤニヤしていると、
「……るな?」
「晴奈⁉着いたって」
気づくともう最寄り駅に着いていた。
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