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「えっ本当だっ!ごめんごめん」
「晴奈~しっかりね!」
優衣が手を前で組みながら呆れている。
「あ~い!」
改札を出ると、同い年だと思われる同じ制服の子達がウジャウジャとしている。
「うわ~すごいね」
「うん~人混み嫌だし、早く行こう」
駅からしばらく歩くと受験を受けたあの校舎が見えてくる。
「あ~やっぱり緊張するなぁ……」
校舎に入ると先輩と思われる人達が、何やらパンフレットのようなものを新入生に配っていた。
晴奈と優衣は1枚ずつそれを受け取り開いてみる。
そこにはクラス表と校舎の地図が書いてあった。
同じ学校から2人だけだし――。
予想はしていたものの案の定……。
「はぁ~マジ最悪。クラス違うし階も違うじゃん」
「本当だぁ~じゃあ終わったらまたメールして?」
そう言うと不安そうな晴奈をおいて、優衣はさっさと生徒達の群れに消えていってしまった。
「ちょっ、ちょっと……!」
晴奈は1人取り残されてしまった。
「あ~……この地図わけわかんない!ここどこだよ!」
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