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その日は、部活で疲れて
夜9時には布団に入った。5月末の頃だ。
少し、暑かったので
薄い毛布をかけてた。
隣には、弟が眠っている。私には二人の弟がいた。
小4と小1の育ち盛りの
いたずらっ子だ。
「何よ、あなたが…」隣の部屋から、両親の
話し声が聞こえてきた。
何やら、おかしい。
いつもと様子が変だ。
襖だけで仕切られた部屋。
「バシッ!」
何?…叩く音だ。
父が、母を?
え、嘘!
何があった?
…また、叩く音
「あなたが悪いんでしょ!」
「何を言ってるんだ?…
俺に向かってくるなんて、何て女だ!」
バシッ!バシッ!バシッ!
しばらく、夫婦の喧嘩が続いた。私には、信じられない出来事だった。あの両親が、何故だろう…
隣で眠る弟たちは知らないはずだ。聞かせたくない。
私は枕の上に、涙をこぼした。我慢できる状態じゃなかった。今までの、家族と過ごした楽しかった日々は、なんだったんだ?
両親の喧嘩は、それから、毎晩あった。
そのたびに、私は
涙を流し 翌日、
元気なフリして
中学校へ行った…
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