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日本 東京、渋谷
『………』
銀髪の少年は交差点を歩いていた。
人、人、人。
何処を見ても人ばかり。
だが……その中に異様な【モノ】を放っている物が此方を見ていた。
少年は嫌な汗が出るのを感じた。
まるで人を模したモノだった。
異様な生えかたをさた歯…いや、牙と言うべきか…眼は瞳孔が獣の様に縦に伸びたものだ。しかも、色は金色。
人にしては余りにも、人に遠かった…
『(なんだよ?アイツ……)』
少年は走った。只がむしゃらに走った。足が痛くとも、息が苦しくとも…
すると、神社の入口にいた。
しかも、此処は一本道で少年が走って来た方向には四人の牙と獣の眼を持ったモノが居た。
少年は神社の中に入り、息を殺して身を小さくして大木の陰に隠れていた。
『(ちっ、またか……何だよ【アイツ】は)』
《探シ出セッ!アイツヲ殺セバ、【魔剣士クロウ】ガ来ルハズダ!》
人間(?)が何かを喋っていた。奴等はどうやら、【魔剣士クロウ】に用が有るようだ。
『(【魔剣士】何だよそれ?まるでゲームみてーじゃねーか?)』
少年は息を殺し考えていた。
【魔剣士】とは?【奴等】とは?
だがその思考も一瞬で打ち砕かれた。
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