エピ1

17/48
3174人が本棚に入れています
本棚に追加
/240ページ
「でも、それだったら俺以外でも、良いんじゃないですか?  俺に、(そんな力はない)と、思うんですが…」 不安そうだ。 『ふぉっ、ほっほほほぉっ。  今の状態で転生すれば、そなたが要としての職務を遂行することなど、できぬよ。  わしからそなたへ、力を付与するのじゃ。  故に、要となれるのじゃな。  そして、力を受け取れる器を持つ者は、そなただけなのじゃよ。  3億5千万年も探して、ようやく、そなたを見つけたのじゃ。  引き受けてくれぬか?』 少年は、少し考えて言う。 「一つ、確認させて下さい」 『そのようなことは、ないぞぇ。  我がそなたを見つけたのは、そなたが死んでからじゃて』 少年が神を、ジト目で見る。 「心を、読まないで下さい。  ふう。  分かりました。  要として、転生しますよ」 諦めたように、告げるのだった。
/240ページ

最初のコメントを投稿しよう!