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「でも、それだったら俺以外でも、良いんじゃないですか?
俺に、(そんな力はない)と、思うんですが…」
不安そうだ。
『ふぉっ、ほっほほほぉっ。
今の状態で転生すれば、そなたが要としての職務を遂行することなど、できぬよ。
わしからそなたへ、力を付与するのじゃ。
故に、要となれるのじゃな。
そして、力を受け取れる器を持つ者は、そなただけなのじゃよ。
3億5千万年も探して、ようやく、そなたを見つけたのじゃ。
引き受けてくれぬか?』
少年は、少し考えて言う。
「一つ、確認させて下さい」
『そのようなことは、ないぞぇ。
我がそなたを見つけたのは、そなたが死んでからじゃて』
少年が神を、ジト目で見る。
「心を、読まないで下さい。
ふう。
分かりました。
要として、転生しますよ」
諦めたように、告げるのだった。
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