3176人が本棚に入れています
本棚に追加
青年が慌てて言う。
「はぁっ!?
神子様ぁ!?
誰が?
もしかして俺?」
その声を聞き、少女は改めて青年を見る。
どう見ても、神か天使である。
銀色の長髪。
金色の瞳。
肌は白くきめ細かい。
整った顔の美青年である。
ここまでならば、神や天使とまでは、思わないであろう。
青年の背からは、9対の翼が生えているのだ。
さらには、後光や天輪、曼陀羅のような後輪というオプション付きである。
このような人間が、いる筈がない。
確かに、翼を持つ亜人もいる。
だが彼らとは、明らかに異なる存在だ。
「あのぉ。
神子様でなければ、アナタ様は?」
少女が、おずおずと訊く。
最初のコメントを投稿しよう!