3176人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっ!
俺?
あっ!
名前、封印されちゃったんだっけ」
少女が、訝しげに青年を見る。
青年は溜め息を吐くと、説明を始めるのだった。
自分が、異世界で生活していた人間だったこと。
事故で死んだこと。
世界の要として、神に転生させられたことなどをである。
「やはり、神子様ではないですか。
まだ自覚されていないとは、思っていませんでしたわ。
この世界の絶対神様から、お告げが下ったのです。
{我以上の力を持つ神子が降臨する。
そなたは、神子の世話をせよ}
そのような、ご神託でしたの」
青年は、呆気にとられて聞いている。
以前だったら、電波な人と判断していただろう。
しかし、現在の自分という存在が、それを否定する。
自分自体が、神なのだから…
「分かったよ。
それより君の名は?」
「!?
済みません!!
名乗ってませんでした。
失礼しました。
私の名はマーレリアです。
みんなは、マーレの愛称で、呼んでくれてますわ」
最初のコメントを投稿しよう!