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寝ぼけた頭のまま朝食を済ませた俺は、友里の揃えておいてくれたスーツに着替える。
「なんか色々…新婚の奥さんにしては出来た嫁だよなー…お前」
キョロキョロと周囲を見回してる俺の手に、鞄を手渡しながら友里は笑いかけた。
「新婚だから…じゃない?その内、お尻をボリボリ掻いてワイドショーを見るようなオバサンになっちゃうんだから」
その姿を想像して、プッ…と吹き出す。
「こら、想像しない!」
パシッと叩かれながら玄関に逃げると、靴まで揃えて置いてあった。
昨日も、適当に脱ぎ散らかしてたのに。
「…んじゃ…行ってく…んん…!?」
靴を履いてから振り返る。すると、いきなり唇に触れる柔らかなモノ。
「ん…なるべく早く帰ってきてね?」
にっこりと笑う友里の顔は、少しだけ赤くなっていた。
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