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のんびりと歩くのはいつ以来だろう?
私は自由に生きたい。
誰にも縛られたくない。
自分で運命を決めたい。
…なのに、奴らが…私の人生を目茶苦茶にした奴らのせいで、自由なんてモノは私には無かった。
ずっと、ずっと…あの暗い―…
「…おやまぁ、こんな所で会うとは…運が無いねぇ」
飛鳥「…!」
近藤「…あれ、どうしたトシ?様子が変だぞ?」
土方「近藤さんッ!もう我慢ならねぇ!!
あのクソ生意気なガキ、早く他にやっちまった方が良いだろ!!」
怒りを現わにして廊下を歩く土方と会った近藤は、あまりの剣幕に汗を一筋流した。
そして土方の怒りをそこまで誘う元凶に心当たりがあった…
近藤「あ、飛鳥ちゃん…か?」
土方「当たり前だッ!!あの野郎、態度は悪いし口は悪いし目付きは悪いし!!」
(似た者同士だと思うんだかなぁ…)
そんな事を心中で考えていた近藤。
土方に言えばさらに怒りを買う事になると分かっていたので、あえて言わなかったのだった。
近藤「…で、その飛鳥ちゃんは今?」
土方「知るかよあんなガキ!」
沖田「飛鳥ならさっき、屯所を飛び出して行きやしたぜ」
近藤「なんだって!?…何て事だ…」
後ろからやって来た沖田の言葉に、近藤は眉間に皺を寄せた。
そして険しい表情をして、土方の顔を見た。
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