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パンッ!と一つの銃声が響き、指示を出した男はニヤリと気味悪く笑った。
飛鳥「……、……ゴフッ」
弾は見事に飛鳥の脇腹を貫通し、目を見開いている飛鳥は今度こそ地面に落ち大人しくなった。
「よし、捕まえろ」
「ちょーっと待ったぁぁあ!!」
「!…お前ら、何者だ!?」
気付かぬ内に天人達の中に紛れ込んでいた三人組の異人に、天人達は武器をそちらに向け威嚇した。
しかし三人組の先頭に立つ男は動じず、ゆっくりと飛鳥に近付いて行った。
「…おい姉ちゃん!しっかりしろ!死ぬんじゃねーぞ!」
飛鳥「、…ぅ」
「…おい、お前侍だな?未だにそんな腰のモノをぶら下げているとは…滑稽だな」
突然現れた銀髪の男を鼻で笑った男に後付けするように、天人達も腹を抱えて笑った。
…その男、洞爺湖と書かれた木刀をゆっくりと腰から引き抜くと、天人達を睨みつけた。
「…女相手にこの人数たぁ、随分とせこい真似するじゃねーかお宅らよぉ。
それでも男ですかぁ?股に付いてねーんじゃねぇの?」
「なっ…貴様ァァア!!天人を侮辱するか!」
「天人を侮辱してんじゃねーよ…
お前ら腐れ外道を侮辱してんだよ俺は」
銀髪の男は朱い眼を鋭く光らし、天人を射殺す程の殺気を見せた。
「…おい新八、姉ちゃんの事頼んだわ」
「あ、はい!」
「神楽、お前は…」
「私はこいつらぶっ飛ばすアル!許せないネ!」
「…てな事で、今からは俺達が相手してやるよ。おにーさん?」
ニタリと笑う銀髪の男―…
坂田銀時は、木刀を持つ手に力を入れると力強く地面を蹴り上げた。
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