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土方「なぁ、近藤さん」
近藤「どうしたトシ?」
土方「…あいつは何者だ?」
その土方の質問に、近藤は表情を歪めながら言ったのだった
近藤「今はまだ、だ。飛鳥ちゃんが良しとするまでは、俺の口からは言えない」
土方「……そうか」
…切なさを含めたその横顔を見て、土方はただ頷く事しか出来なかった
(あいつがどこから来たか、何者なのか…)
(聞くとヤバい事があるから、恐らく言わないのだろう)
(…今はただジッと、待つしかねぇ)
いつの間にやら夕陽の刻となり、真っ赤に染まり雲がまばらに浮かぶ江戸の空は…
いつになく、哀愁を帯びたモノに思えた。
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