-侵入者-

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僕は、どうして、こんな時に迄、見ず知らずの人間の心配をしてるんだろう? 『…若菜…のせいだな…』 思わず口にし、苦笑してる自分自身に驚いた 若菜は、何時も自分の事よりも僕の身を心配するから僕迄、そうなってしまったのかも知れない… ピグ…余程、恐かったんだね こんなに爪を突き立てる程… そんな事を考えてる間にも、鋭い爪は僕の肉に食い込み骨によって、その進行を留めたに過ぎない 骨が折れたら僕は、腕が使えず、きっと… 若菜の居る場所には帰れないかも知れない
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