学園の女王様

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まずは……そうですね、 日常生活に必要なものを揃えましょうか。 修行と言う名目で出て来たのでお金は殆ど貰えませんでした。 と、言う事であの作戦で行きましょう。 路地裏に入り込むと、おもむろに背負っていた荷物の中から巾着袋をとりだす。 中を漁って手にとったものは化粧品だった。 もともと中性的な顔立ちのため、瞳の鋭さを少し丸くし、唇に紅をひくだけで見目麗しい魅惑的な女性に早変わり。 その姿で、今度は歩き方や姿勢まで女性らしく整えながら表通りにもどると、何やら通る男性を物色し始めた。 (えっと…あの男ならいいでしょう) 一人の上質な服を着た青年に目星を付けて近づいて行く。 話し掛けるのかと思えば、そのまますぐ近くを素通りしてしまった。 (ふふっ…目が合いましたね。作戦通りです…) …
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