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士「なんだ、コイツらは……」
ソウキチ「過去ってのは突然襲ってくるもんだな。
十年ぶりにメモリを手にして、犯罪を再開したか…マル」
マル「俺をその名で呼ぶんじゃねえ、探偵よッ!!」
黒服集団の中から、髭面の恰幅の良い男が現れる。
士「なんだ、知り合いなのか…?」
ソウキチ「十年前メモリを使って強盗を犯した男だ。
…もっともメモリは破壊したがな」
士(その男がメモリを再び手に入れたってわけか…しかし)
士「メモリブレイクしたのになんで警察に捕まってないんだ?」
ソウキチ「代わりに、奴の兄貴分が捕まったのさ」
士「なんで」
ソウキチ「……依頼人の守秘義務だ。いえねえな」
士「なるほど」
マル「おしゃべりは終りだ。さあ、例のブツを渡してもらおうか!」
ソウキチ「…断る」
マル「あ?」
ソウキチ「あれは全てが解決した時に使うために、破壊せずに残したものだ。渡すわけにはいかねえな」
マル「なにい?ならテメェらを殺して事務所を…」
ソウキチ「バカか?
ブツが事務所にあるなら、襲撃受けて飛び出るわけないだろ」
マル「グッ…!」
マルが冷静なソウキチの言葉に絶句する。
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