謎の転校生

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「はぁはぁ…」 私は間に合わなかった。 京本先輩が紙に何かを書き、その紙を私に差し出しながら言った。 「フッ 佐伯君、残念だが校則に従ってもらう」 紙には『佐伯れいな は予鈴遅刻をした為、「海津高校大好きっ子体操」をすること』と書いてある。 そう、私の高校には遅刻をした生徒はこの体操をしなければならないのだ。 「まじかよっ…」 「少しぐらい良いじゃない 見逃してよ」 「こんな体操したくねぇぇぇ」 どうやら私の後から他の生徒達が来ていたみたいだ。 「うるさい お主らが遅刻をしたのだろ 文句がある者は前に出ぬか!!」 京本先輩は腰にさしてあった木刀を構え叫んだ。 当然前に出る者はいなかった。 なぜなら先輩は剣道の全国大会で3位という実績を持っていたからだ。 そうして私を含め、遅刻した生徒は校舎の窓からの視線に目をそらしながら体操をした。
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