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大阪。
がやがやと騒がしい町の中に、新選組副長、土方歳三がいた。
野暮用を済ませた土方は、京に帰ろうとしている。ところが後ろに怪しい気配がするのを見逃さない。
面倒くさい、と思いながらも人気のない細道に入っていく。
するとやはり、気配は姿を現した。
3人の浪士らしい奴が土方を取り囲んだ。
「お前が土方歳三だな」
「ああ」
土方が返事をしたとたん、相手は抜刀した。
土方もすかさず刀を抜き、真っ正面の男を斬ろうとしたその時。
ザクッ
「いったあああああ!」
それはとても浪士の声だと思えず、そちらに目を向けると血まみれの少女が倒れていた。
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