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よく障害者支援ボランティアを養成する講座で使われる例だが、鳥の目から見たら、ヒトはみな、空を飛ぶことさえ出来ない障害鳥である。
ペンギンは、鳥のくせに空を飛べない。だからって、飛ぼうとするか。飛べない事をいつまでも嘆いているか。そうではなく、地面を歩き、海を潜り、出来る事をして、生き抜こうとする。
出来ない事を並べ立てて、相手の存在を否定しても仕方がない。出来る事を活用して生き抜こうとする。それが動物である。
弱い動物は、同じ種の中では庇いあう。
ヒトは、自然界ではもっとも弱い動物である。
道具の開発に成功したからって、思い上がってはいけない。
裸一貫同士でタイマン張ったら、ヒトはもっとも弱い部類に入る。かもしかほど早くない。熊ほど強くない。なんとウサギほども速くない。
ヒトは群れて、十人力で狼を追い払い、百人力で城壁を築き、群れること、つまり、単独でケダモノと対峙しないことで、種として絶滅するのを免れて来た。
そしてそれは成功した。
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