年上カレシ

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─────… 「うまい?」 コクリと私は頷く 公園のベンチ 哲君と私はアイスの試食会 変な言い方だけど これが楽しいんだ 付き合いたてのころは よくやったものだった 新しいアイスが美味しいかどうか、試食するんだ もちろん、毎回、哲君のお金で 「これは成功だよな、大好評間違いなし」 無邪気に笑う哲君 カッコいい 「私…さっき…哲君の彼女なのかなって不安になってた…ごめんね…」 ミーン ミーン せみの鳴き声が 公園内に響く 少しの沈黙のあと 哲君は口を開いた 「みよ子ちゃんは俺の彼女だよ、俺こそごめんな、ゲームばっかで、デートだって最近してなかったな、アイス試食会だって…マジ久しぶり」 「…うん」 またの沈黙 せみの鳴き声 夏だな、と改めて実感 空には入道雲 海行きたくなってきた… 「明日…海行く?」 「えっ!?」 エスパー? いや、そんなことより 海!!! 海いきたーい!! 「行きたい!!!二人で…だよね?」 「もちろん」 「やったぁー!」 私って単純? いや、単純でもなんでもいい!!!! たのしみー!!!!
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