曽良少年の愛の劇場

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20歳の時 兄弟子たちと会う機会があったので、曽良は自分の気持ちを伝えてみることにしました。 「僕は芭蕉さんを愛しています」 兄さんたちはふとかしこまり、向かいで座ると、「私たちも、愛していますよ。」と、顔を見合わせほほ笑みながら言いました。 それを芭蕉さんに報告すると、にこにこと笑いながら、 「私もみんなを愛しているよ。この美しい世界を愛しているんだ。」 といってほほえみました。 後日、兄弟子たちを呼んで句会が開かれました。芭蕉さんも兄弟子たちも嬉しそうでした。 が、曽良はなぜかずっとイライラしていました。心配して覗き込んだ芭蕉を思わずひっぱたいてしまい、兄弟子たちにあわあわされたのは言うまでもありません。 、
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