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暗い、でも暖かい・・・・・・どこだよ、ここは?
暗い空間に倒れるように眠っている少年は、そんな事を思いながら目を覚ました。
「起きなさい、うーん・・・起きませんねぇ」
目を覚ます直前に、少年は困った様な声を聞く
それが誰なのかも今は知らずに
「・・・・・・ん」
「あ、良かった起きました」
目を薄く開けながら、少年は自分を見下ろす生物を焦点の定まらない目で見ようとする・・・・・・が
「・・・イタイ」
身体中が何かで殴られた様に痛み、少年の顔を歪ませる。
「怪我をしてるんですか?・・・全く、だから生け贄なんていらないと言ったのに」
「すいません、貴方の前の魔王様は毎日のように生け贄を所望していたので・・・」
「私は人は食べませんよ」
呆れた様に、後ろにいる者に言っているのが聞こえ、少年は後ろを見ようと顔を向き直すと
「うわぁぁぁ!」
悲鳴を上げて気絶してしまった。
それもそのはずだった・・・後ろにいたのは、人間の姿をしておらず魔物だったのだから
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