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「施設の皆さんには、指一本触れさせません」
「言うねぇ、このババアが」
ドスの効いた声で施設長の首に剣を当てる。
「じゃあ、死ねよ!!」
軽く笑いながら、魔物は剣を振りかぶった。
普通だったら、そのまま施設長は死んでいただろう。
だが、魔物の剣は施設長に当たる事は無かった。
「ハハハ、他愛・・・ねぇ?」
ゴトッという音と共に剣を握っていた腕が落ちた。
傷口からは大量の血液が流れ、魔物は悲鳴を上げながら、のたうち回った。
「いてぇよ!、誰だ!?あ!?」
魔物の腕を落としたのは、剣でも魔法でも無い
「・・・僕の家族全員に・・・・・・触るな」
たった一人のか弱き少年の手によってだった。
少年の手には、魔物の血液らしき物が付着しており、少年はそれを汚らわしいと思うように手を降った。
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