天に見放された落とし子

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 運ぶ前に一番の問題である半裸の状態をどうするか考えてみたが、上半身なら被せれば大丈夫・・・・・・しかし、今回は下半身が服を破かれた状態なので難しい。  自分のズボンを吐かせたら自分が逆に捕まる。このまま運んでも同じこと。  周りを見渡してみても隠せそうな物は無い、上着も何かの拍子に捲れてしまえば意味が無い。  そこまで考えてふと真横から呻き声が聞こえた。先程、石を当てた男だ。  ちょうどいい、コイツから剥ごう。  元々、コイツのしでかした事なのだから責任を取るのは当たり前だ。そう考えて起き上がりかけていた男の目の前に立ち見下ろした。  「ううう・・・・・・」  男は石を当てられた所を押さえ首を振っていたが、青年に気付くと頭に血が昇ったのか目の色を変えた。  「てめぇか・・・・・・あ?」  青年はしゃがみこむと男に「そんなの別に良いからさ、ズ・ボ・ン、出せよ」と鋭い目付きで言った。  その言葉で男の怒りが頂点に達したらしく、ふざけるなと叫び青年を殴り付けようとしたが振り抜かれた腕を払い、そのまま掴んで後ろに捻り上げた。
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