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暫く書庫で、本を読んでいると書庫の扉を開く音が聞こえた。
「?」
少年は背凭れにしていた本棚から立ち上がると扉の方に歩いていく
「お、やっぱここだったか」
「ケンイ・・・もう少し静かにしてくれないか?」
ケンイと呼ばれた魔族は「気にすんなよ」と笑いながら、少年の背中を叩いた。
「イタッ!何すんだよ」
「子供がこんなとこに隠んなよ、外で遊べ外で」
「子供扱いすんな!」
ケンイの鳩尾に向けて、蹴りを入れるとケンイは膝を付いて倒れる。
その後、腕をプルプルと挙げると少年の頭に手を乗せた。
「ナイ・・・スキック、イテテ」
ふんと鼻を鳴らしながら少年が手を払いながら、ケンイの顔に蹴りを入れる。
「子供扱いすんなっつってんだろ!」
「グハッ」
仏頂面を作りながら、書庫から出ていく
「ほんと・・・愛想無いねぇ、イテテ・・・・」
ケンイの顔には、しっかりと少年の足跡が付いていた。
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