荒城の守人と魔装竜

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メガラプトルが放つ火炎弾をフリーラウンドシードで受け止め、大型の鋏、エクスブレイカーを展開。背部のウイングスラスターを全快に、メガラプトルに肉迫する。 機動性がウリのラプトルタイプはバックステップでどうにか交わす。安堵したのも束の間。体勢を立て直す一瞬の隙に、ジェノブレイカーの尾が叩き込まれる。 大きく吹き飛ばされ、同朋の残骸のそばに打ちつけられる。メガラプトルはダメージがかさんで思うように動けない。その腹に追い討ちの爪を振り下ろす。 だがそれは割って入った金の長槍によって阻まれた。バイオトリケラである。 ヘルツインホーンを振り回し、ジェノブレイカーの爪を押し返す。 「無事か、新入り?」 『すみません。バーニングジェットをやられました。』 悔しさを滲ませた副官の声。その間も残ったラプターが必死に敵に飛びかかっていく。 背部のアームを器用に操り、シールドでラプターを逆に弾き飛ばす。倒れるそれらを狙い、アンカークローが発射される。バイオ装甲を紙のように引き裂き、ラプターの腹部を抉る。 無線越しに伝わる味方の断末魔。指揮官は歯を食いしばり、巨体を駆る。 ヘルツインホーンのワイヤーが射出され、ジェノブレイカーの両脇を掠める。続けてヘルファイアを拡散させ、敵の装甲にダメージを与えた。 『総員退却だ!奴は俺が引き受ける。』
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