荒城の守人と魔装竜

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中尉のメガラプトルを殿に、帰投を開始する部隊。並行してバイオトリケラがジェノブレイカーに突進する。ヘルツインホーンの猛攻をエクスブレイカーで受け止める。壮絶な鍔迫り合いに、周囲に赤く火花が散る。 流れを切ったのはジェノブレイカーだった。脚部ウェポンバインダーから光弾を打ち出し、ホバリングで後退する。 それらはバイオ装甲に反射して地面を穿つ。 「そう簡単にはくたばらんさ。最後くらい派手に暴れてやる!」 『黒竜』の出現区域に出動を命じられたときから、生きて帰れないことは悟っていた。 自分の任務は眼前の敵を押し止め、一人でも多くの『生き証人』を基地に送ること。それができれば司令部も総力を挙げてこれの排除に乗り出すはず。彼らの目指す『平和』が近付くのだ。 「俺達と一緒に死んでもらうぞ、黒竜!」 乗り手の気持ちに応えるかのように、トリケラが力強く吼えた。 突如ジェノブレイカーが姿勢を低くした。踵のアンカーが降り、尾のフィンが全て展開する。口腔からは砲塔が現れた。荷電粒子砲である。 フレアシールドを機動させ、四肢を踏ん張るトリケラ。 轟音と共に光の筋が迸り、シールドに直撃。辺りの砂を巻き上げる。 「このシールドは破れまい。」 長槍のアンカーの射出準備にかかる。と、次の瞬間、モニターがコンバットシステムの停止を知らせた。
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