荒城の守人と魔装竜

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南方大陸に位置する小都市、ミレシア。昼間から暗雲が立ちこめてはいるが、真っ白な石造りの家々が並び美しさを保っている。 ミレシアはこの大陸でも有数の商業地で、半年前に入植した軍事国家からも自治を認められるほど人や物の流通が盛んである。 そのため市場には今日も沢山の人が集まり、賑わいを見せている。 そんな町の外れにある軍事施設では、ある兵器の調整が進められていた。 施設の大半を占める格納庫。その中に納められた大量の小型恐竜。二足歩行の真っ赤なフレームに、異様な輝きを放つ銀の装甲を纏っている。 軍事国家『ディガルド武国』が占有するミクロラプトル型戦闘機械獣『バイオラプター』である。 そしてひときわ目立つのが、中央の整備スペースに置かれた、ラプターよりも二周りも大きな機体。
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