荒城の守人と魔装竜

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それは全身の鎧に鋭い金のスパイクを着けた、四足歩行の機体。胴とほぼ同じくらいの長大尾の先には、ハンマーのようなクラブか着いている。 青い制服に身を包んだ青年将校が、その足元に歩み寄る。 それに気付いた細身の整備士が彼に駆け寄り敬礼した。 「早くからご苦労だね班長。どうだ、こいつの調子は?」 長い銀髪を真ん中で分けた将校は、労いを込めた微笑みを送る。 「漸く調整が終了しました。状態については完璧です。ですが、こうも扱いの難しい機体です。量産化の発議については、少佐の演習結果が出るまでは、なんとも。」 難しい顔をする中年整備士に対し、少佐と呼ばれた男は表情を崩さない。 「それについては心配いらないさ。例のシステムはかなり完成に近づいている。今回の作戦で『オーパーツ』を見つけ次第、或いは……」
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