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敵の全滅を確認し、静かに撤退するラプトル部隊。
森には雨が降り始めていた。
ディガルド武国。中央大陸に存在する国家の一つである。大異変後にゾイドの製造技術のほとんどが失われ、人工ゾイドのブロックスでさえバラッツタイプのみの生産になった。
その他のゾイドは野良化、あるいは発掘に依存している。
にもかかわらずディガルドは大型ゾイドの生産をも行っており、それらに共通する銀のバイオ装甲『ヘルアーマー』は現存するほぼ全ての火器への驚異的な耐性を誇る。
それが『バイオゾイド』である。
ディガルドは世界制服を目論む軍事国家で、この南方大陸にも侵略の手を伸ばしている。
その支配戦略が『反社会勢力の全滅』である。山賊や略奪組織を潰し、緩慢な支配により民の支持を獲得する。これがこの大陸のディガルド軍の基本方針だった。
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