プロローグ

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そう、 今こいつが言ったように俺達は今日遂に中学校を卒業したんだ。 三年間過ごした"中森西中学校"をな。 まあさ、 ホントに色々あった三年間だったよ。 「最初入学した頃はまさかこんなに早く卒業するなんて思わなかったんだけどな。」 「全くだよ。」 苦笑しながら言う勇に俺はそう返した。 一番最初の遠足に始まり三年での修学旅行まで、 ほかで言う所の体育祭やら文化祭やらが混ざった山百合祭、、 そして何よりも一日一日の生活がとても懐かしく思える。 まぁ詳しく話したいとこだが長くなるし、 そういう話はまた追々な。 「いいよなぁお前は志望校受かってさぁ。」 ふてくされた様にそう言う勇。 勇はそう言ってまた缶ジュースを飲む。 「まぁまぁそういじけんなって! お前は第一志望落ちちゃって……」 「横浜精英だよ……」 俺が笑いながら勇の背中をバンバン叩いてると、 哀愁漂う雰囲気で勇は言ってきた。 あいかわらず良いリアクションとりやがんぜ。 ホントはもーちょっと、 皆とこんな感じでいたかったんだけどな…… 因みに今言った様にこいつは来月からはここからそう遠くない おなじ横浜市の神奈川区にある私立の"横浜精英高校"の文理コースに行く。 ちなみに俺はと言うと…… ここからは結構離れてるんだけど、 海老名市にある公立の"県央農業高校"っていう農業高校の園芸科学科に行くんだ。 いやぁ、 昔からの夢追いかけて良かったよ。 勇も含めて皆からは盛大に送り出された訳だし来月からは頑張らねぇとな。
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