プロローグ

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「ここは……?」 僕は不思議な建物を見た。 そこそこの大きさで真っ白。 周りには朝の光を浴びた草花が揺れている。 久しぶりに暇な休日で、自転車をいろんなところに走らせていたら、初めての場所に来ていた。 人気はなく、質素な建物がひとつ。窓は閉め切られていて、建物の傍には白い乗用車一台が停まっている。 僕は自転車を降り、好奇心に駆られて目の前の建物に近付いた。 その敷地の周りは田ばかりで、人通りも少ない。見渡す限り人はいなく、まるで別の世界に来たかのようだった。   この建物。わりと自宅から近い場所なのに、なんで長年知らなかったんだろう。 小さな疑問を抱きながら、僕はその建物の中に入った。
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