夢って何だ?

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朝海と別れ、明は家に着いた。 そして急に思い出したかのように鞄の中から1枚の紙を取り出した。 「進路かぁ…。」 明は進路希望調査表を眺めながら、ぼそっとつぶやいた。 俺、将来どうするんだろ?明は不安でいっぱいだった。 その時、部屋のドアが開き親父が入ってきた。 「高校に行く気になったか?」 「いや、なんね~。」 やる気のない返事で明は答えた。 「高校も行かずにどうする?ロクな人間になれないぞ!」 「じゃあ高校に行けばロクな人間になれるのか?」 「おまえは黙って俺の言う通りにすればいい。そしたら間違いない。そして将来は俺の会社を継ぐんだ。いいな?」 俺の返事も聞かずに親父は部屋を後にした。 確かに親父の言う通りにすれば間違いはないんだろう…。 でもそんな人生つまんねぇ。明はベッドに横たわりながら天井を見つめながらそんな事を思っていた。 壁に飾られた1枚の賞状が目に入った。
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