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小学生の頃、作文のコンクールで最優秀賞を受賞した時の物だった。
この時は作家を目指してたっけ…。
あの頃の夢はどこに置いてきたのだろう…。
無くしてしまったのか…？それとも忘れてるだけなのか？それともそれとも、忘れようとしてるだけなのか？
答えはわからなかった。
とりあえず、家を出て公園に向かった。
夜の公園には、一つの月と一匹のノラネコがいた。
「なぁ、おまえは毎日何を楽しみに生きてる？」
明はしゃべるはずのない猫に問いかけた。
「ニャー」
当然の返事だった。
「なぁ、おまえは高校に行かないけれど自分自身を誇れるか？」
ノラネコはご自慢の長い尻尾を振りかざし、スタスタと歩いて行った。
俺に誇れる物…
俺の夢…
夢って何だ？？
「泣き虫ボウヤはまた今日も泣いてるのかな？」
…朝海か。
「明の家行ったらいないんだもん、びっくりしてこの公園に来たらやっぱりいた。でも今日は元気そうね。」
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