俺、てっぺん目指す!

9/21
前へ
/88ページ
次へ
コンクール当日、雲一つない青空だった。 買ったばかりのアズキバーが溶けてしまうほど暑かった。 朝海はリハーサルのため先に会場に行っていた。 「暑い…。血液が沸騰する…あぁミイラになる…。」 さんざん天気に文句を言いながら明も会場へと向かった。 へぇ~朝海のやつこんなでっけぇ会場でピアノ引くんかぁ…。 何か自分がものすごくちっぽけな存在のように思えた。 プログラムをもらい席に座る。 すげぇ人だな。あいつ緊張とかしねぇのか?何か俺が緊張してきた。 朝海の出番はまだまだだ。 はぁ~あいつまだか?待ちくたびれたよ。 お辞儀をし、イスに座り、ピアノを引いて、またお辞儀。それの繰り返し。 朝海~まだかぁ? 朝海が舞台の端から入ってきた。 おっ!朝海の出番だ!
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加