11人が本棚に入れています
本棚に追加
コンクール当日、雲一つない青空だった。
買ったばかりのアズキバーが溶けてしまうほど暑かった。
朝海はリハーサルのため先に会場に行っていた。
「暑い…。血液が沸騰する…あぁミイラになる…。」
さんざん天気に文句を言いながら明も会場へと向かった。
へぇ~朝海のやつこんなでっけぇ会場でピアノ引くんかぁ…。
何か自分がものすごくちっぽけな存在のように思えた。
プログラムをもらい席に座る。
すげぇ人だな。あいつ緊張とかしねぇのか?何か俺が緊張してきた。
朝海の出番はまだまだだ。
はぁ~あいつまだか?待ちくたびれたよ。
お辞儀をし、イスに座り、ピアノを引いて、またお辞儀。それの繰り返し。
朝海~まだかぁ?
朝海が舞台の端から入ってきた。
おっ!朝海の出番だ!
最初のコメントを投稿しよう!