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「才能があるやつはキレイな花が咲く種を持ってる。何もないおまえが種を植え一生懸命水をあげたとしてもせいぜい草だ。雑草だ。花なんか咲かないぞ。」
「何で俺が雑草だって決めつけるんだよ!俺は必ず…」
ドカッ!!
…親父の拳はまっすぐ俺の顔へと向かった。
右ストレート。お見事。
俺の体は宙に浮いた。
たんすにぶつかりやっと俺の動きは止まった。
「おまえは黙って俺の言う事を聞けばいい。」
親父はそう言い残すと、どこかへ行ってしまった。
明は…
公園にいた。
いつもの公園。
いつものベンチ。
「明みっーけ!」
いつものセリフ。
いつもの雅子からの捜索願い。
いつもの朝海の捜索。
朝海は明の隣に腰掛ける。
「今日はどうしたの?ほらっ朝海お姉さんに言ってみなさい。」
「俺はどうやら雑草みたいだ。」
「…雑草?」
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