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「今日はみんなにプリントを配る。足りなかったら言ってくれ。」
前から順番にプリントが手渡される。
明がプリントに目をやった。
「進路希望調査？」
…何だそれ？？
「いいかー。この紙におまえ達の将来就きたい職業を書いてくれ。…だから、すぐ騒がない！」小林は少し怒りながら言った。きっとカルシウムが足りてないんだな。
進路かー。
親父にも同じ事言われたなー。明が昨日の出来事を思い返してると、仲良し３人組の弘と正史が近づいてきた。
「なぁなぁ、明は将来どうすんの？やっぱりお父さんの仕事継ぐの？」正史が明に聞いた。
「だ～から、俺はネバーランドに行って…」
「２代目ピーター・パンの座を狙うんだろ？そろそろ明も現実見ようぜ。」
明がしゃべってる最中に弘が割り込んでしゃべった。
明は少しムッとしながら答えた。
「じゃあ正史と弘は何かなりたい職業あんのかよ？」
「俺は美容師になって美奈子ちゃんの髪の毛を切るのが夢なんだ。」
正史は目を輝かせながら言った。
「美奈子ちゃんって正史の彼女だよな？へぇ～すげぇーじゃん！弘は？」
「俺はとりあえず高校に進学かな。親が公務員になれってうるさくて。」
みんな色々あるんだねー…。俺もそろそろ真面目に考えなくちゃな。
でも、俺何がしたいんだ？
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