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奈津美は色々なところをあさりはじめた。
「ないっ、ない、なーい!!」
奈津美の焦りが限界に達する頃、由香がなにか閃いたような顔をした。
「あっ、今日美術の授業で使ったじゃん。屋上にあるかもよ。」
今日の美術の授業は屋上で絵をかいていたのだ。
「あっ、そうかも!探してみるね!」
「うん、私はバスケ部だから行ってるね。でも、いいなぁ…」
「なんで?」
「だって、屋上にはよく志田先輩がいるって噂だよ!」
志田先輩はイケメンで有名な一個上の先輩だ。しかし、変わっているという噂もある。
「私は直接みたことないからわかんないや…それより…」
私はある人を思いだして、顔が赤くなった。
「こらっ、誰のことを考えてたのかな~まさか…」
「あっ、私そろそろいくね!じゃね!」
私はその言葉を遮るように素早く教室から去っていったのだった。
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