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『戻ってきて』
なんて
言える訳ない
だって…
さよならしたんだから
さよなら――
『大切なものは失ってから気づく』
そう言った人がいた
まるで他人事
…今までは
さよなら
消すことができないその言葉
散々わがまましたんだもの
我慢しなくちゃ
思えば思うほど
深層から泣き声が聞こえる
しくしく…しくしく…
でももう遅い
気づくのが遅すぎた
『大切』だったんだ
ほんとははじめから
君しか見ていなかった
何で今更…
君に迷惑はかけられない
だから
さよなら
君は私がいなくても大丈夫
だけど私はだめみたい
でも一人で頑張らないと
もしも、もしも、
君の歩む道と
私の歩む道
二本がいつか交わったなら
その時はきっとまた
二人で一緒に歩いていこう
もしもまた
振り返ってもらえるなら
今度こそ君は私の
心から愛する人に…
だから…
さよなら――
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