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「人達が、楽しく、笑ってる」
家があった村をうろついてた。
そしたら、みんなの声が聞こえる
「あっ、蒼深亞様だわ」
「本当や!!
相変わらず綺麗やな…」
「蒼深亞様~~!!」
「今日もお美しい…」
そんなこと言われたって嬉しくない。
そわそわと私に近づいてくる人達だが、私はずっと前を向いていた
綺麗だな、美しい、蒼深亞様、など、いろいろな声が耳に入る
そんなことは気にせず、ただ目の前を見るばかり。
「蒼深亞様ぁ、ちょっとはこっち向いてくれてもいいんじゃねぇかい?」
「そうですよ、蒼深亞様」
「蒼深亞様のお顔が見たい~」
やめて、あまり攻めないで
もう話しかけないで
私は綺麗なんかじゃないの。
ただの人にすぎないの。
でも、その代わり、みんなの「声」が聞こえるから。
それだけで嬉しいから
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