いち

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「アリスだ」 誰かが呟いた 暗闇の中、小さく響いた 「やっと、アリスが戻ってきた」 その言葉に暗闇からは感嘆の声があがる 「アリスっ!アリスが戻ってきた!」 あちらこちらから声が上がる 「五月蝿いなぁー…まだ、喜ぶのは早いでしょう?…ね、白ウサギ」 「アリスは戻ってきた。でも、戻ってない。アリスはアリスでアリスではないから。僕に振らないでよ…チャシャ猫」 「えー?いいじゃないか。ところで、これからどうすんの?すぐにアリスを迎えにいく?ー…ハートの女王様」 「何故、わたくしに聞くのです?ダイヤに聞けばいいのではないですか?」 「わらわか?ここは、王が決めるべ「まだ迎えにいかないよ。まだ、時は満ちてないんだから」 「んー…。白ウサギがそう言うならそうなんだろうね。みんな、時が満ちるまで待とう。時が満ちたら、」 ――――迎えにいくからね、アリス .
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