おまけの送り狼が現れた

4/5
前へ
/49ページ
次へ
「俺たち、付き合う事になったよね?」 「……それは……」 嘉瀬さんのあまりに寂しそうな表情に言葉が詰まる。 「付き合って初めての週末に、一緒に居たいって思うのは変な事なのかな?」 しゅんとした様子で力無く呟く嘉瀬さんを見ていると、自分が酷い事をしている気になってくる。 「俺たち、まがりなりにも恋人になったんでしょ?」 じいっと私をみつめる嘉瀬さんは、狼から仔犬に変身したようだ。 「それは、そうですけど……」 「一般的に、恋人って、休日を一緒に過ごしてる……よね?」 「……そう、思います……」
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

110人が本棚に入れています
本棚に追加