第一章

4/10
前へ
/10ページ
次へ
何せ餌を取って来る必要がないために一日の大半を家で過ごすことになるのだから、外の情報が入って来る機会があるというのは大変喜ばしいことなのだ。 それならば散歩にでも出かければいいだろう、と思う者もいるかもしれないが、それはそれで面倒くさいと思うのが猫科全般の習性であり、これは我が輩の意志力だけでどうにか出来る問題では到底ないと思われる。 (ただし、猫の中にも己の意志力と有り余る好奇心によって、我が輩達の住むこの世界を隅々まで見て回りたいと思う変わり種も、少数ながらいることをここに記しておく)
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加