452人が本棚に入れています
本棚に追加
ゆっくり起きて車から降りた。
半分閉じたような目をした私を見て浅田が心配そうに声をかけてきた。
「家までついていきましょうか?」
「うーん…ううん。いい。」
暫く考えてから首を振り浅田の車からマンションへ向かった。
浅田の赤い車が走り去るのを確かめて携帯を開いた。
星弥にメールをするためだ。
ガバッ
「きゃっ…!」
後ろから突然誰かに抱きつかれて口を塞がれた。
誰!?
もしかしてストーカー?
……星弥!助けて!
「お帰り、聖羅。」
へ?
今の声は…
私の口を塞いでいた手がゆっくり離れる。
その動作と同じように私もゆっくりと後ろを振り返った。
「星弥…」
思わず気が緩む。
最初のコメントを投稿しよう!