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「ほな 始めようか?
和水 こっちの椅子に 座り♪」
蒸は ちょこんと座った和水に体温計を渡すと…
和水の手をつかんで、心拍数を計り始めた。
「あぁ…そういえば和水。
二学期からお前会計だって…」
具志は和水を覗き込んで言う。
「ぇっ!!」
ビックリして 顔を上げると…
蒸は笑って言った。
「局長命令や♪」
「ぇっ…局長!?…も、ここに居るの?」
「…殆どみつかる、言うたやろ?」
意味深に微笑んだ蒸さんに、頭を抱える。
…前世での局長は俺の上司にあたる。
とても、強く温かい人だった。
その人に、頼まれると断り難い。
しかし…人には、出来る事と出来ない事がある。
…向き不向きの問題以前の問題だ。
「…無理だって、俺…入ったばっかりだし…」
「そんな、ビックリすると…
心拍数上がるで?」
蒸は顔をしかめる。
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