783人が本棚に入れています
本棚に追加
私は黙って、乱れた長い髪の毛を結い直した。
私は好い加減黙れよヘタレスケ、と顔をしているつもりだったが、どうもあの馬鹿には伝わらないようだ。
ずーっとブツブツ言ってやがる。
「ねえ、平助。
あんたってさあ、雰囲気読めないよね。」
「なんで急に雰囲気の話が出るんだよ!」
「ほらあ。
やっぱり読めてないじゃーん。」
「だから、何が??」
つか、いつまで座ってんだ。
新撰組の羽織羽織っていい恥さらしですなあ。
....なんというか、馬鹿とかいう問題じゃないよね。
「もういいよ。
平助は乙女心がわからないんだね!」
「へ!?」
「だから蕎麦屋の柚子さんにふられたんだよ!!」
「うっ...。」
うっわ、ガキじゃあるまいし、泣きそうな顔すんなよ。気持ち悪ぃな、おい。
最初のコメントを投稿しよう!