恋せよ鬼女(おにめ)

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私は黙って、乱れた長い髪の毛を結い直した。 私は好い加減黙れよヘタレスケ、と顔をしているつもりだったが、どうもあの馬鹿には伝わらないようだ。 ずーっとブツブツ言ってやがる。 「ねえ、平助。 あんたってさあ、雰囲気読めないよね。」 「なんで急に雰囲気の話が出るんだよ!」 「ほらあ。 やっぱり読めてないじゃーん。」 「だから、何が??」 つか、いつまで座ってんだ。 新撰組の羽織羽織っていい恥さらしですなあ。 ....なんというか、馬鹿とかいう問題じゃないよね。 「もういいよ。 平助は乙女心がわからないんだね!」 「へ!?」 「だから蕎麦屋の柚子さんにふられたんだよ!!」 「うっ...。」 うっわ、ガキじゃあるまいし、泣きそうな顔すんなよ。気持ち悪ぃな、おい。
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