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「いや、どう考えても鬼春の仕業だよね??」
「そんなあ~。総ちゃんは冗談がキツイなあ。私みたいなか弱い女の子がこんなこと出来るわけないのにい~。」
私は上目遣いで総ちゃんを見つめる。
「あだ名で鬼と言われているくせに、そんな事言っちゃって~。正直に言うと、僕も鬼春には勝てる自信がないなあ。」
語尾を伸ばしながら和やかに言っている様ではあるが、その周りにはものすごい殺気が漂っている。
「私じゃないよ~。さのっちが新入隊士が練習サボるからって言って~。
ねー?さのっち~?」
「俺を巻き込むのはやめてくれよ。
お前ら二人と絡むと、命がいくつあっても足りない気がするんだ。」
苦笑いをしながらそう言い残すと、さのっちは道場を出て行った。
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