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白くなった視界から俺は目を開き、暗くて寝心地最悪の状態を打開すべく俺は体を起こした。
「いってぇ~」
鈍い音と共に頭に走る痛み、それにより漏れた俺の声。
何なんだよ一体。
頭をぶつけた場所を手探りで俺は触り、感触的には木を触ってる感じ。
手でなぞるとそれは角張っていた。
構造的に考えると四角形の木箱?
途端に嫌な予感が俺の頭をよぎり、此処に眠る前の記憶が鮮明に蘇った。
そう…
俺は死んだんだ。
てことはこれは棺だな。
思わず笑いが零れる状況だが…
俺は死んでない。
手には感触を感じられている。
考えていてもしょうがない、この密封された空間は俺を息苦しさに陥らせ、焦りを感じた俺は必死に棺を叩いた。
おいおい、せっかく生き返ったのにまた死ぬのか?
「出してくれ~!」
俺は叫びながら、ひたすらに棺を叩いたり蹴ったりした。
誰もいないのか?
焦りは最高潮に達し、そしてまた記憶が一つ蘇る。
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